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船宿訪問

飯岡港「長五郎丸」鈴木淳夫船長に聞く 千葉県旭市

2019年03月13日

この日は休船。次回は釣りに来ますので、おいしいうどんを食べさせてください!

 みなさん、こんにちは!「第2代アングラーズアイドル」のそらなさゆりです。私が「東京中日スポーツ船蝶会」の船宿さんを訪問する毎月第2水曜日の連載「そらなさゆりがおじゃましま~す」の第19回は千葉県旭市飯岡港「長五郎丸」の鈴木淳夫(すずき・あつお)船長(60)。飯岡沖は季節に応じたさまざまなターゲットが狙える好ポイントです。船長には楽しい話から、苦労話まで、たくさん語っていただき話題が尽きませんでした。

◆操業約49年 父親の病気がきっかけで二代目に

 そらな 操業は何年になるんですか?
 鈴木淳夫船長 おやじが始めて、かれこれ49年くらいになるかな。俺は二代目。その前は自営で製缶業をやっていたんだよ。この辺りは水あめの産業が盛んで、それを入れる缶を卸していたんだ。それがだんだんと下火になってきて、遊漁船業に移ったんだ。
 そらな 船名の由来を教えてください。
 鈴木船長 製缶業をやる前はひいじいさんが網元をやっていて「長五郎」は屋号で、ひいひいじいさん(高祖父)の名前。飯岡だけで200人くらい亡くなる遭難事故があってからいったん、廃業したんだ。元々は紀州の出だよ。
 そらな え~本当ですか?私も紀州、和歌山県串本町の出身なんですよ。縁がありますね。船長の釣りデビューは早そう。
 鈴木船長 おやじが釣り好きだったからね。でも初めての釣りは海じゃなくて小学1年生の時のヘラブナ。中学生のころはイシモチの投げ釣りが得意でよく大会に出ていた。150人中3位と2位になったこともあったね。高校に上がってからは無理やり上乗りとして船に乗せられ、最初の1週間はずっと酔っぱらってたよ(笑)。しばらくしたら大丈夫になったけどな。昔は船の上でご飯とみそ汁を出していて、その支度のために上乗りが必要だったんだよ。衛生面の問題で今はなくなったけど。
 そらな 船の上で炊きたてご飯とみそ汁なんておいしそう!いい時代ですね。その後は、すんなり船長に?
 鈴木船長 いいや。水産高校出て、通信士の免許取ったから、本当は外国航路の船に乗る予定だったんだけど、おやじが倒れて入院。急きょ俺が船を継ぐはめに。下は高校生の妹だし、仕方ないよね。結局おやじは48歳で引退、俺が25歳のころ亡くなったよ。
 そらな 東日本震災では飯岡地区も被害に遭われましたね。
 鈴木船長 もう8年になるね。津波は、もう大変だった。デカイのが3つ来て、中でも第3波が一番スゴくて海岸線はあれにやられた。ここから1キロ先の海岸にあった自宅の1階は柱しか残ってなかったよ。この地区は13人くらい亡くなって行方不明も3人出た。俺もあの時は船を出して一晩、沖で過ごして戻ってきたら、港に9割くらいの船が岸壁に乗っかってたよ。8隻ぐらいは沈んでしまったね。地震はおっかないよぉ…。あのころは、まだ奥さんが生きていたから(7年前に逝去)、何とか復活できたけど、また同じ事が起きたら廃業するだろうな。
 そらな お子さんは3人いらっしゃるようですが、どなたか船を継がないんですか?
 鈴木船長 上2人が男、末っ子は娘。長男は大学出てサラリーマン、次男は漁船に乗っているけど、乗合船は多分やらないだろうな…。娘は、この春から社会人だよ。長五郎丸は俺で終わりかな~?(笑)。
 そらな 船長さんに定年はないので、淳夫さんには、まだ頑張っていただかないといけませんね(笑)。昔の釣りと今の釣りではかなり変わりましたか?
 鈴木船長 昔は5トン未満の船に36人も乗っかったこともあったよ~。もうギュウギュウ詰め、でも誰も文句言わなかった。今だったら、あんなデカい船でも30人乗っかったら文句言われるよ~(笑)。魚はねぇ、昔は春先から12月までは、エビハナダイがメイン。冬はイシガレイだったね、50センチとか大型が釣れた。まだヒラメはなかったね。
 そらな これからは何がオススメですか。
 鈴木船長 ホウボウだね。沖だとヤリイカ。春先は一つテンヤのマダイもよくなってくるよ。

◆数釣るよりも釣り自体を楽しんでほしい

 そらな 船長は、かなりの料理上手だそうですね。
 鈴木船長 高校生のころレストランでアルバイトしてたからね。今は沖上がりのお客さんに、うどんを出しているよ。夏はそうめん。昔はラーメンも。だしやスープもずんどう鍋で作っているよ。
 そらな 最後に読者の方にメッセージをお願いします。
 鈴木船長 うちのお客は、ほとんどが年配の常連さん。みんな優しいから初めて来た若い人には魚分けてくれたり親切にしてくれるよ。特に女性には(笑)。釣りに関しては、数をバカバカ釣るよりも、釣り自体を楽しんでもらいたい。資源の問題もあるし、先のことも見据えて、レジャーとして釣りが続けられるためにもね。
<船宿メモ> 長五郎丸=(電)0479(57)2189。釣りものは希望でホウボウ、ヒラメ、ヤリイカ、一つテンヤマダイ、コマセハナダイなど各種へ。
<交通> 首都高速湾岸線か京葉道路から東関東自動車道に入る。大栄ICで降りた後は東総有料道路、県道70号、県道28号を経由して、国道126号で銚子方面へ。「飯岡バイパス東口」の信号を右折して飯岡港へ。乗船場所の前に無料駐車場がある。
<取材後記> たっぷりお話を伺って、面白かったです。飯岡で水あめ産業が盛んだったなど、初めて知ることも多かったですし…。船長は海の釣りだけじゃなくて、ヘラブナや投げのイシモチなど各ジャンルにたけているから、きっと教え方も上手なんでしょうね。常連さんが女性に優しいとおっしゃっていたので、オデコをくらっても分けてもらえそう(笑)。帰港後のお手製うどん食べてみたい!

住まいも兼ねる船宿の建物。飯岡港は、すぐ目の前です