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「優勝」と言わぬ監督と「目指しません」と言う監督。さて、そのココロは…

2022/1/11

『ドラゴンズ情報』をご覧の皆様、あけましておめでとうございます。新体制でスタートした2022年のドラゴンズ。立浪和義監督の年賀状には「全力で頑張ります」と書き添えてありました。

その丁寧な文字に、新監督の決意がにじんでいるように感じました。でも、今回も「優勝」の文字は見当たりません。熱心なドラゴンズファンの皆様なら、もうお気付きでしょうが、昨年10月29日の就任会見以来、立浪監督はまだ「優勝」という言葉を口にしていないのです。立浪監督と、そんな話をしたのは昨年末。「なかなか優勝とは言わないね」。こう言うと立浪監督はニヤリと笑って「目指せるようになれば言います」と答えたものでした。

現役時代から大風呂敷を広げるタイプではなく、どちらかといえば慎重派。「決して1年目から勝ちにいかないとか、逃げているとか、そういうことではないですよ。優勝を目指さないチームはないですから」。こう前置きしながら「その前に、やるべきことはたくさんあります。冷静に今のチームを見つめて、分析してね。常に優勝を争うチームを作っていくには、まず、これまでのドラゴンズと違った形をお見せする。勝負はそれからだと思っています」と、説明してくれました。

年の初め。新聞やテレビのインタビューに答え、ほとんどの監督が「優勝」という目標を掲げています。立浪監督と、もう一人の新監督を除いては…。

昨年の就任会見で「優勝なんて目指しません!」と言い切ったのはBIG BOSSこと日本ハムの新庄剛志監督でした。ただ、この言葉の裏にも新庄監督なりの意図があります。

「高い目標を持ちすぎると、選手というのはうまくいかないと僕は思っている」と新庄監督。目の前の勝利を追い求め、その結果として優勝争いに絡めば「『優勝を目指そう』と気合の入り方も違うので、そういうチームにしていきたい」と語っていました。

「優勝」は当然、12球団共通の目標。それを、どのタイミングで、どう口にするか。そこに監督の個性、考えも出るように思います。確かなことは、この両監督が「優勝を狙う」と宣言したときは強いだろうな、ということです。

昨年は2年連続最下位だったヤクルトとオリックスが日本シリーズを戦いました。今年、昨年5位同士のドラゴンズと日本ハムが日本一を争っても、何ら不思議はありません。今は、立浪監督が「優勝」の二文字の封印を解く日を楽しみに待ちましょう。今年もドラゴンズともども『閑話球題』『こぼれ話』を、よろしくお願いいたします。

館林 誠(たてばやし・まこと)
兵庫県出身。スポーツ記者として主にプロ野球を担当。1991年から2000年まで中日スポーツでドラ番。プロ野球デスク、中日スポーツ報道部長を歴任し、現在は中日ドラゴンズ公式ファンクラブ事務局長。